【有害】テフロン(フッ素樹脂)加工は危険？安全？研究結果をまとめてみた

テフロン（フッ素樹脂）加工はフライパンの最も主流なコーティング方法。

しかし、テフロン加工に使用されるフッ素樹脂は人体に有害だと噂され、その信ぴょう性が気になるところ。

そこで今回は「テフロン(フッ素樹脂)加工は危険なのか安全なのか」を研究データベースで解説します。

記事後半では、フッ素樹脂加工のフライパンを安全に使用する方法も解説しているので、ぜひ最期までご覧ください。

テフロン（フッ素樹脂）加工とは？

テフロン加工とは、フッ素と炭素からなるフッ素樹脂（PTFE）でフライパンをコーティングすること。

フッ素樹脂でコーティングすることで、食材がフライパンにくっつきにくくなるというメリットがあります。

ちなみにテフロン加工はデュポン社が商標登録した呼び名。なので、一般的にはフッ素樹脂加工と呼ばれています。

テフロン（フッ素樹脂）加工の特徴

フッ素樹脂加工の特徴は以下の通り。

つまり、フッ素樹脂でフライパンを加工すると、食材がくっつきにくくなるわけです。

また、食材がくっつきにくいので、少量の油で調理が可能。料理がヘルシーになるというメリットもありますね。

テフロン（フッ素樹脂）加工の種類

テフロン加工以外にも、下記のような加工もフッ素樹脂を使用しています。

ちなみにフッ素樹脂加工は安くて機能性が高いことから、大半のフライパンに使用されている加工方法です。

テフロン加工は身体に有害？危険？安全？

ちまたでは「テフロン加工は身体に危険だ」「有害ガスが発生して子どもが奇形児になる」など言われています。

しかし、どれも噂レベル。実際には様々な研究が発表されており、一定の結論に達しています。

なので、本記事では安全性を示す事例を危険性を示す事例の両観点より、フッ素樹脂加工について解説します。

テフロン加工の安全性に関する事例

まずはテフロン加工の安全性に関する事例を論文や研究ベースで紹介します。

安全性①：動物実験で有害性はないと判明

国際がん研究機関によると、フッ素樹脂（PTFE）には発がん性などの危険はないとのこと。

ヒトに対する発がん性について分類できない

参照元：国際がん研究機関

実際、PTFEを25％含む飼料をラットに90日間与えた動物実験でも、特に有害な影響は見られなかったそうです。

高濃度なPTFEを含んだ飼料を人間より小さなラットが90日間も食べて影響がないので、人体にも影響がないと言えそうですね。

安全性②：体内に取り込んでもそのまま排出される

ドイツ連邦リスク評価研究所によると、フッ素樹脂を体内に取り込んでも問題はないと報告があります。

つまり、仮にテフロン加工が剥がれて食材と一緒に食べてしまっても、そのまま排出されるため、身体に有害な影響はないということ。

が、一方で高温で熱すると高い毒性物質が発生すると報告されており、その症状はインフルエンザに似たものだそう。

なので、フッ素樹脂を体内に取り込むのは無害でも、ガスを吸い込むのは危険性があるという研究結果ですね。

テフロン加工の危険性/有害性に関する事例

次にテフロン加工の危険性/有害性に関する事例を論文や研究ベースで紹介します。

危険性①：PFOAによる健康被害で多額の賠償金

デュポン社は健康被害を受けたとして計3,550件を訴訟があり、750億円ほどの支払いで和解をしています。

理由はフライパンをテフロンで加工する際に使用される「PFOA」が工場から河川に流れてしまい、それが理由で多くの方が健康被害を訴えたため。

日本経済新聞にも掲載されていますが、この事件は多くの反響を呼び、デュポン社は「PFOA」を有害とし使用を中止しています。

また、アメリカ合衆国環境保護庁は「PFOA」をガンの発生、未熟児、奇形児、免疫力低下の影響があるとし、フッ素化学メーカーを対象に撤廃プログラムを開始しています。

テフロン加工のフライパンによる直接的な影響ではありませんが、こういった事例があると危険性を感じてしまいますね…

危険性②：高温で熱すると有害ガスが発生する

名古屋大学 大学院の研究によると、フッ素樹脂は高温になると熱分解しHF、C2 F4など有害ガスを生成されるとしています。

そして、フッ素樹脂で有害ガスが発生する温度は、明興工業株式会社によると連続使用で260度です。

ちなみにフライパンを使用中は200度を超えることも多く、炒め物をすると260度に達することもあります。

また、インコなど小鳥にも有害で、中津動物病院のFacebookによる投稿で死亡事故も報告されています。

各国の研究事例や動物病院の事例をまとめると「フッ素樹脂に有害性はないが、フッ素樹脂から出るガスに有害性がある」といった感じでしょう。

テフロン（フッ素樹脂）加工のフライパンを安全に使う方法

最後にフッ素樹脂加工のフライパンを長く安全に使う方法を解説しますね。

順番に見ていきましょう。

使い方①：空焚きをしない

まず空焚きはNGです。

フライパンに熱が回りやすく有害ガス発生の原因となります。予熱にしても30秒ほどで留めましょう。

また、長時間の空焚きをするとフライパンにダメージも。テフロン加工が早く剥がれて、焦げ付くようになってしまいます。

使い方②：強火での使用は避ける

できれば強火での使用も避けたいところ。

理由は同じく有害ガスの発生を防ぐため。低性能なフライパンでなければ、熱伝導率が良く中火でも十分な火力となります。

特にアルミニウム製のフライパンは熱伝導率に優れており、中でもグリーンパンは圧倒的な性能を誇っています。

使い方③：金属機器の使用を避ける

フッ素樹脂加工は金属機器と相性が悪いです。

なぜなら物理的にフッ素樹脂を剥がしてしまうから。できればゴム製や木製のヘラなどを購入すると良いでしょう。

他にも、料理を入れたままフライパンを保管したり、熱々の状態で水を流したりするのもフッ素樹脂を剥がす原因。

テフロン(フッ素樹脂)加工は危険？安全？：まとめ

テフロン加工は基本的に安全です。

しかし、高温で熱すると有害ガスが発生するとの研究があるため、使用方法に注意する必要はあるでしょう。

フッ素樹脂による加工に不安が残る方は、フッ素樹脂を一切使用していないグリーンパンがおすすめです。

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フライパンの性能比較一覧

種類	総合評価	寿命	重量	焦げ付きにくさ	熱伝導率	IH対応	安全性	耐久性	コスパ
グリーンパン	9/10	2-3年前後	普通	9/10	9/10	〇	10/10	8/10	8/10
バッラリーニ	8/10	2年前後	少し重め	9/10	8/10	〇	9/10	8/10	8/10
マイヤー	7/10	2年前後	重め	7/10	7/10	〇	7/10	7/10	9/10
サーモス	8/10	2年前後	少し重め	8/10	8/10	〇	7/10	7/10	8/10
ティファール	8.5/10	2-3年前後	重め	8/10	8//10	〇	8/10	9/10	7/10
エバークック	7.5/10	2-3年前後	普通	8/10	6/10	〇	7/10	7/10	8/10
ruhru	8/10	3年前後	重め	8/10	7/10	〇	9/10	8/10	8/10
ビタクラフト	8/10	5年前後	重め	8/10	8/10	〇	7/10	8/10	8/10
レミパン	7.5/10	2-3年前後	重め	8/10	8/10	〇	7/10	7/10	7/10
ベルフィーナ	6/10	半年-1年	少し重め	6/10	8/10	〇	7/10	6/10	6/10
オールパン	7/10	2年弱	重め	8/10	8/10	〇	7/10	8/10	8/10
バーミキュラ	6.5/10	5年	重め	6/10	6/10	〇	8/10	8/10	7/10
ルクルーゼ	7/10	2-3年前後	重め	7/10	8/10	〇	7/10	7/10	6/10
パール金属	7/10	2-3年前後	普通	7/10	7/10	〇	7/10	7/10	9/10
フレーバーストーン	7.5/10	3年前後	少し重め	8/10	7/10	〇	7/10	7/10	8/10
ニトリ（NITORI）	6/10	半年-1年	軽め	6/10	6/10	〇	6/10	6/10	8/10
フィスラー	8/10	5年前後	かなり重め	8/10	8/10	〇	8/10	8/10	7/10